第32回 紅茶と文学 報告
課題本「星の王子さま」
2021/12/4@吉祥寺
-ご挨拶-
今回は9名の方にお集まり頂き、初参加の方が5名でした。
今回の紅茶
- アッサム SFTGFOP
- ディンブラ BOP
■会場は再びブックマンション
今回は銀座から再び吉祥寺にて開催。ブックマンションでのお店番では冬にピッタリの紅茶などを販売。毎回デザインなどに反応いただけるのでありがたい。写真は開店前と回転後のブックマンションです。8人も入るとかなりいっぱい感がありますね。
■課題本
今回の課題本は「星の王子さま」。
サン・テグジュペリの代表作であり世界的にも人気の高い作品。
何となくこの年末の時期に合うかなと思いチョイスしました。
知らない人はいないであろう王子さまの挿絵は作者本人によるものだったんですね、知らなかった。。
おそらくこの絵が無かったらここまで人気にならなかった気がします。
星の王子さまミュージアムとか寄居ICとか、挿絵が無かったらビジュアル面での統一感とかメッセージ性が一気に弱くなる気がします。。笑
■捏造されたていたほっこりエピソード
読書会開催にあたり「さぁ再読するか~読んでほっこり幸せな気持ちになろうっ!」と本を手にとり読み始めました。うんうん、そうそう王子さま純粋、本当のことが見える、すごい!、かわいい~、とか思いながら読みすすめるのですが、徐々にあれこんな内容だったかな?と思い始めました。
いい本だった、と言う印象だけが強くあって、細かい部分を全く覚えてなかったのです。
王子さまが色々な星に行って王様や点灯夫、実業屋など会いに行くくだりがあったんですね。
この展開って何かに似てるな~と思っていたら中島敦の「悟浄出世」と同じですね。あと自己啓発本にも多いのかなぁ、こういう色んな人に出会いに行く系対話形式。
これって何なんだろうと思っていたら、プラトンの著作がこの形式でした。なるほど。。
そうそう「捏造されたエピソード」について。
王子さまか他の登場人物が相手にプレゼントを渡すシーンが有ったと記憶していて、「プレゼントそのものより頑張って贈り物を用意して、相手に喜んでもらおうというその気持が何より嬉しいんだ」と言う様なセリフがこの本のハイライトだなと思っていまして。
しかし読んでも読んでもその場面が出てこない。そうこうするうちに本が終わってしまいました。。
え・・・?
これにはかなりのショックを受けまして、自分の脳内で良エピソードを勝手に捏造していた訳です。
その事実に愕然としました笑。
しかも王子さまあんまり良い奴じゃないのかもなぁ、と言う新たな印象もあり、うーんこれは読書会で皆さんの話を聞きたいと強く感じました。
■「星の王子さま」を読んで思ったこと
当初の予想ではこの本が大好きな方々が集まってほっこりする会になるのかと思いきや、皆さんそれぞれ思うことがあったようです。
ファンが集って共感をする会と言うより、王子さまの言動に対して疑問に思う声も多く聞かれたのが印象的でした。きつねに対する扱いがひどいとか、バラどうなのよとか。
■開催後記
上の方にも書きましたが、意外にこの本大好き、最高!みたいな方はおらず、皆さん冷静に分析をされていた印象でした。年内は今回が最後になりそうです。
久々に長編も課題本候補に入れていこうかと思いますので、また来年もよろしくお願いします。