アートボード 3

第33回  紅茶と文学  報告  

2021年ベスト本

2022/2/28@吉祥寺

 

-ご挨拶-

 今回は4名の方にお集まり頂き、初参加の方が0名でした。

今回の紅茶

    1. スパイスチャイ 
    2. ディンブラ BOP

 

■今回紹介された2021年ベスト本

参加者の方に本のプレゼン及び感想を書いていただきました。
 

■クララとお日さま カズオ・イシグロ

 ロボットのクララの目を通して見る世界、人間同士のコミュニケーション、感情の変化など不可思議さに共感できて、私達はなんて複雑な世界に生きているんだろうと改めて実感させられた。
一人の人間をその人たらしめている核みたいなものは存在するのか。そしてそれは人工的にコピーできるのかと言う普遍的な問も大きかった。終始ワクワクしながら読んだ。
  

■紙の動物園 ケン・リュウ

「SF」かつ「翻訳」、共に苦手意識があった私を新しい世界に連れ出してくれた一冊。読みやすいとか感動したとか月並みな感想ですが。
SFって感情的な話もあるんだ、宇宙とかインターネット、近未来だけじゃないんだ、と思いました。
 
 

■ハーモニー 伊藤計劃

ハクスリー、すばらしい新世界で示されたユートピア、ディストピアの構図をさらにもう一弾押し進め、<本当にすべての人が幸福な世界>が以下に恐ろしいものであるかを描ききる。ディストピア文学」の現代における一つの到達点とも言える。
 
幸福を恐れよ。
 
調和を恐れよ。

■コンビニ人間 村田沙耶香

普通とか異質とかどのように決まるのだろうか。世の中の普通とされていることをやることが=幸せではないのかもしれない。そういうことを考えさせられた本。
主人公は普通じゃないように読めるけど、ジブンとは全く違うかというとそんなことはないのではないか。
 
「普通」ってなんだろう。

■人新世の「資本論」 斎藤幸平

この本が売れていると言うことは、まだこの国も捨てたものではないのかもしれない。読んでそのような感想をもった。
共産主義をコミュニズムと言う言葉に置き換えることは非常に重要だと思う。ロシアとか中国で行われて来たことだけがコミュニズムではないのである。
地球が終わる前に人間が資本主義を変えられるのか、資本主義下で生きながら徐々に自分を変えていく義務がある。
最後に集まった本たちを撮影。

■開催後記

思いつきで開催してからレポートアップまで1ヶ月以上経ってしまった。今後は迅速にアップするために簡素化をしていきます。。