アートボード 1

第43回  紅茶と文学  報告  

幽霊たち
ポール・オースター著

2024/3/24@渋谷

 今回は8名での開催、初参加の方が1名でした。

今回の紅茶

    1. ニルギリFOP 水出し 
    2. ジンジャー&カルダモンチャイ
 

■ニューヨーク三部作の二作目

いかにもNYっぽい作家、ポール・オースター。個人の内面にスポットを当てる作風がそういう印象を与えるのでしょうか、西海岸やカリフォルニアのカラッとした陽気とは全然違う雰囲気です。
そのNYを舞台に主人公がもう一人の自分=ドッペルゲンガーを見つけて街を彷徨う、といった共通点があるのがこのNY三部作。その中でも一番短く読みやすそうだった幽霊たちを課題本に選びました。最近は「課題本積読解消大作戦」を決行することが常態化しております。

■幽霊たち 読書会を経ての感想

単純に表面をなぞる、一段深く掘る、メタ構造や作者と読者の混乱を楽しむなど様々な角度から読める作品だったので、読書会でより面白さの解像度が上がったという意見が多く聞かれました。非常に読書会向きの小説だと思います。以下参加者の方の感想となります。 
最後に集まった本を撮影。GHOSTS。

■開催後記

積読すること3年余りが過ぎ読まねばと常々思っていたところまさに課題本に丁度いい長さ!という事に気づき選んだ次第です。テーマとしては完全に純文学系なのですが要所要所で現れるミステリー&ドラマ要素、蘊蓄や小話が興味を引き読ませるのは流石でした。読書会では様々な視点から意見が語られ皆さん楽しんでいた様でした。
次回以降は大作を上中下に分けてやろうかなぁ、でも読むの面倒だなぁとか色々と逡巡しております。