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第25回  紅茶と文学  報告  

課題本 「幼年期の終わり」

 A・C・クラーク著

2020/12/13@吉祥寺

1952年 発行

■第24回、25回

11月に第24回として谷崎を語る会&「刺青」読書会を行い、そして翌12月の第25回の課題本は「幼年期の終わり」でした。
谷崎会はあまり読書会の要素がなかったので報告は無しです(怠慢)。

この「幼年期の終わり」は主催者がSFにハマるきっかけとなった作品で、「人類以後」的なテーマの深さに衝撃を受け、いつか読書会で取り上げようと思っていました。

長いし再読もやや面倒だったので延ばしに延ばして、ようやくコロナ禍真っ只中の12月、年末と言う事で締めの作品として選びました。

以下内容に触れる箇所もございますのでご了承ください。

 
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-ご挨拶-

 今回は7名の方にお集まり頂き、初参加の方が1名でした。

今回の紅茶

    1. ダージリン 2ndフラッシュ
      今回はめっちゃ良いダージリンを出してみましたが、やはり好評でした。

■吉祥寺にて開催

今回の会場もブックマンション@吉祥寺。前回は読書会→ブックマンションお店番という流れで、お昼にも参加できず何か寂しかったので笑、今回はお店番→懇親会という流れにしました。

お店番のときは仕入れた紅茶やオリジナルブレンドを販売しているのですが、お陰様で結構買って頂けるのでありがたい限りです。
今回はブックマンションで同じく棚を借りられている

「華書房」 https://twitter.com/kiriesi_shuka

さんに切り絵でパッケージデザインをして頂きました。素晴らしい!
文学的紅茶店をいつかオープンしよう。

並べた紅茶

華書房さんデザインの切り絵

■人間を超越する存在・オーバーロード

「幼年期の終わり」には人類より遥かに優れた存在として「オーバーロード」と呼ばれる宇宙人が出てきます。人間が研究しているようなレベルの事象は全て知り尽くしていて、正直人間ごときが勉強して最早意味が無い、的な描かれ方をしています。

オーバーロードの能力により全てが高度化され、犯罪も無くなり、人間のするべき仕事がほとんど無くなります。そこに反発を覚える人間も当然いて、アンチ的な活動を行ったりコミュニティを作ったりします。

その状況って実は現在のコロナ渦の世界に似ている様な気がしませんか。

対面、現場系の仕事が必要とされなくなり、ネットワークを介在するビジネスのみが上向く流れは今までも当然ありましたが、その部分がコロナの影響でされに加速されています。
出来る人、出来ない人の差が絶望的に大きくなり、格差が生まれる。
わかりやすい部分だと、「インフルエンサー」の出現が代表的なもので、その収益性は異常とも言えるもので、普通の労働者とは比較になりません。

その「差」はこの小説に書かれているオーバーロードと人間の「差」と共通するような気がしていて、状況のマッチしているな~、と思い今回の課題本にした部分もあります。

 

■オーバーロードの見た目について

読書会ではこの小説に衝撃を受けた人と、そうでもなかった人が半々程度で、読み手によって受け取り方が違うということを改めて認識しました。
「哲学小説」と銘打たれている事もあり、議論は深く白熱するものになったので、読書会としては楽しく出来たと思います。
 
さてオーバーロードの外見については小説内で言及がありますが、はっきりとは分からない感じです。今回は参加者にオーバーロードの見た目を想像して描いて頂きました。

■開催後記

今回も前回に引き続きブックマンションで読書会を行ったのですが、店番後という事もあり、かなりバタバタした状況でスタートしてしまいました。準備や片付けなどやることが多すぎました。。

真冬になりコロナは一層と状況が悪くなっていますが、春になれば良くなるかと期待するしか無いですね。奇跡的にワクチンが開発されたので、楽観したい部分はあります。

次回開催は完全に未定です。2月にはまた店番をするのでそこで出来るかどうか。。あとは小規模の集いをするかですかね。何かご意見があればフォームよりお願いします。